第42章 書斎の明かりが点いている

海野桜は彼女が戻ってくるのを望んでいなかった。そうでなければ、東山裕と同じ部屋に住み続けなければならないからだ。

だから彼女は毎日東山裕に昼食を届けることに同意した。

どうせ近いうちに、彼らは離婚できるのだから。

「張本家政婦、私の荷物を全部運び出して、私は客室で寝るわ」と海野桜は命令するように言った。

張本家政婦は躊躇いながら言った。「お嬢様、お義母様はもう旦那様と別々の部屋で寝ていることをご存知です。皆に監視させて、もし別々の部屋で寝ているのを見たら報告するように言われています……」

「……」海野桜は突然頭が痛くなった。

前世なら、義母がこのように助けてくれることを喜んでいただろう。

でも今世は全く必要ないのに。

まあいいや、どうせ長くは我慢しなくていいのだから。