気がつかないうちに、夜が明けていた。
海野桜は机に伏せたまま、うとうとしていたところ、おじいさんの大きな叫び声が聞こえた。
「誰か来てくれ!早く来てくれ!」
海野桜は突然、夢から目が覚めた!
彼女は立ち上がって走り出そうとしたが、両足が痺れていて、一歩踏み出したとたん、激しく床に転んでしまった。
「誰か来てくれ……」外からおじいさんの焦った声が聞こえた。
海野桜は、相良おじいさんに何かあったに違いないと思った!
彼女は歯を食いしばって体を支え、必死で外に走り出た。
相良おじいさんの寝室は隣にあり、浜田統介がさっき起きているかどうか見に行ったところ、床に倒れて意識を失っているのを発見した。
浜田統介の叫び声に誠と海野桜が駆けつけた。
「相良おじいさんどうしたの?」海野桜は驚いて尋ねた。