彼女は自分の体がまだ初々しさを漂わせていることを知らないのだろうか?
初々しい彼女がこんな服を着ると...もっと命取りになることを知らないのか?!
東山裕は以前のことを思い出した。彼女はよく変な服を着て、わざと彼を誘惑していた。
だから、今回も故意なのか?
彼の考えは間違っていなかった。海野桜が買った下着は全てセクシーで、確かにそういう意図があった。
でも、それは過去のこと。
今は当然そんな気持ちはない。
東山裕は今の彼女が故意ではないことを知っていたが...確かに彼の注意を引いていた。
体を少し前に傾け、彼は彼女の顔に近づいた。
高い鼻先が、あと少しで彼女の鼻先に触れそうだった。
こんなに近い距離で、じっくりと海野桜を見つめるのは初めてだった。
東山裕は彼女の肌が綺麗なことに気づいた。白くて柔らかく、薄い産毛があり、他に一切の欠点がなかった。
彼女の鼻先も小さくて可愛らしく、柔らかな唇は桜色で、魅惑的な輝きを放っていた。
少し開いた小さな口の中には、真っ白な歯並び、息遣いも浅く、蘭のような香りを漂わせていた。
そして彼女の首筋は、すらりとして美しかった。
鎖骨は繊細で...
乱れたバスローブの下の肌は雪のように白く...
東山裕の視線が下に向かうほど、呼吸は荒くなっていった。
黒い瞳は炎のように熱く燃えていた!
彼は普通の男だ。何も感じないはずがない。以前は抑制していたか、仕事や運動に精力を注いでいただけだ。
しかし最近、彼の自制心は次第に弱くなってきていた。
今は特に自制心が効かなくなっていた。
海野桜の魅惑的な唇を見つめながら、キスしたい衝動に駆られた。
そう思った瞬間、彼は体を屈めて、彼女の唇にキスをした...
「んん...」夢の中の海野桜が体を動かした。さっき唇に熱いものを感じたような気がした。
でもその感覚はすぐに消えてしまい、まるで錯覚のようだった。
ぼんやりと、東山裕が部屋を出て行く足音が聞こえたような気がした。
海野桜は突然、今日はニューヨークに行く日だということを思い出した!
彼女は勢いよく起き上がり、アイマスクを外した。
そして自分の開いた服装が目に入った...
「あっ!」彼女は慌ててバスローブを締め、周りを見回した。