海野桜は一瞬固まり、眉をしかめた。「一体何がしたいの?」
東山裕は無表情で「どこに行ってたんだ?」
「渋谷広場よ、それでいい?」
「その花はどこから?」
「他の人が...私が買ったの」海野桜は慌てて言い直したが、もう遅かった。
東山裕は一瞬驚き、すぐに危険な笑みを浮かべた。「他人からもらったのか?男から?」
「私が買ったのよ!」
海野桜は本能的に彼に本当のことを言いたくなかった。なぜか、言えば大変なことになると感じていた。
しかし東山裕は、誰かが彼女にプレゼントしたと確信していた。
彼は冷たく言った。「もう一度聞く。誰からもらった?」
海野桜の目が揺れ、イライラして手首をひねった。「誰がくれたってあなたに関係ないでしょ?離して、もう休みたいの!」
「海野桜——」東山裕の表情が一気に恐ろしいほど暗くなった。「まだ離婚してないことを忘れるな!男と酒を飲んで、他人から花までもらうなんて!俺を何だと思ってる!」
海野桜は驚いた。「お酒なんて飲んでない...」
突然、自分の体にアルコールの匂いがついていることを思い出した。
あのチンピラたちを追い払った時に、誤って服にかかってしまったのだ。
海野桜はそれを説明する気はなく、怒って言った。「そうだとしても、あなたに何の関係があるの?私たちはもうすぐ離婚するのよ。私が何をしようと、あなたには関係ない、んっ——」
突然、海野桜の唇が激しく塞がれた!
彼女は驚いて目を見開いた。
東山裕は何をしているの...?
彼は彼女の後頭部をしっかりと掴み、強引に歯を開かせ、激しくキスをした!
これは彼女への罰であり、また彼が長らくしたかったことでもあった......
深く彼女にキスをし、彼女の口の中の甘さを吸い取りながら、東山裕は一つのキスだけでは全く足りないと感じた。
彼は彼女の体を強く抱きしめ、突然彼女が欲しくなった!
「んっ...」海野桜は慌てて抵抗したが、彼の力が強すぎて、全く振り払えなかった。
東山裕は全力で彼女を抱きしめ、まるで彼女を食べてしまいたいかのように、一つ一つのキスが激しかった。
海野桜は唇と舌が痛かった......
彼女の心の中で怒りが湧き上がり、力いっぱい東山裕を押しのけ、瞬時に彼の頬を強く平手打ちした!
響き渡る平手打ちの音で、空気が凍りついた。