第105章 一瞬にして魂を失う

海野桜は笑って尋ねた。「よく来るの?どうしてこれらの料理が一番人気があるって分かるの?」

橋本友香は何かを思い出したようで、微笑んで答えた。「うん、昔来たことがあるの」

あの頃のお兄さんは、彼女にとても優しくて、美味しいものがあれば必ず連れて行ってくれた。

でも、その後は……

橋本友香はそれ以上考えたくなくて、海野桜と別の話題に移った。

料理はすぐに揃い、二人は食べながら話をした。

海野桜が大学に行きたいという話をすると、橋本友香は提案した。「私の大学に来ない?もしかしたら同級生になれるかもよ」

「何を専攻してるの?」海野桜は尋ねた。

「映像を専攻してるの。将来は監督になりたいの」

「わぁ、すごい!」

橋本友香は恥ずかしそうに頷いた。「監督になるのは私の夢なの。でも、私が撮りたい映画は他の人とは違うの……」