第119章 海野桜と勝負する

デザインのことが分からないなら、何も分からないのだから、彼女から見れば余計な口出しはするな!

さらに重要なのは……

彼女の心の中には不安と嫉妬が潜んでいた。

海野桜の才能は、彼女の予想を完全に超えていた。

このまま続けば、彼女はとても優秀になってしまう……そうなれば、能力でさえ彼女に及ばなくなる。

そう、年齢も、容姿も、雰囲気も海野桜には勝てない。海野桜の家柄だけでも、彼女を完全に圧倒していた!

彼女が唯一誇れるのは、優秀で有能なことだけだった。

これこそが海野桜に完全に勝っている点であり、ダメ人間の海野桜には到底及ばないものだった。

しかし、海野桜がデザインにこれほどの才能があるとは思わなかった!

もし彼女も優秀になったら、何で彼女と競えばいいの?

社長が離婚した後、何を理由に彼女に目を向けてくれるの?