二人は車に乗り込み、東山裕は笑って言った。「君の友達は実はとてもいい人だね」
海野桜は彼を睨んで、「あの子があなたの味方だから、そう思うのでしょう!」
東山裕は突然身を乗り出して彼女にキスをし、悪戯っぽく笑って言った。「でも僕の心の中で一番いいのは君だよ!」
「……」海野桜は少し驚き、頬も自然と赤くなった。
男の視線は熱く、もう一度彼女にキスをして、かすれた声で尋ねた。「海野桜、昨夜僕のこと考えた?」
「考えてないわ!」海野桜は落ち着かない様子で否定した。「早く車を走らせて。どこに連れて行くの?」
「僕は君が恋しかった!」東山裕は率直に言った。「とても恋しかった」
「……」海野桜は彼の深い眼差しに、目を泳がせた。
東山裕はゆっくりと、再び彼女にキスをした。
彼の優しく熱いキスの下で、海野桜の心臓の鼓動が速くなった……