そして今回、東山裕の目が激しく震えた!
彼女の深い絶望と悲しみを感じたからだ……
彼女はこの世界に絶望し、もう未練がないようだった。
そう思うと、東山裕は急に恐怖を感じた。
彼は急に彼女の体を向き直らせ、じっと見つめながら尋ねた。「まさか、おじいさんが……」
おじいさんに何かあったからこそ、彼女がこれほど絶望しているのだろう!
もしおじいさんが本当に亡くなったら……
海野桜はどうなってしまうのか?
東山裕は思わず海野桜の腕をつかんだ。「教えてくれ、おじいさんはどうしたんだ?!」
おじいさんの話を出さなければよかったのに、出した途端、海野桜の感情は一気に制御不能になった!
「東山裕、もういい加減にして!」
彼女は力強く彼を押しのけ、涙が顔を伝い始めた。
「もう偽善はやめて!そう、彼はもうすぐ死ぬの、もう永遠に別れることになるかもしれない!そして私も、もうあなたたちに会わなくて済むわ!」
おじいさんの死を思うと、海野桜は絶望的な冷笑を浮かべ、一字一句はっきりと言い放った。「良かった、もうあなたたちに会わなくて済む、もう二度と!」
言い終わると、彼女は決然と背を向けて立ち去ろうとした。
東山裕の心臓が一瞬止まりそうになった。
その瞬間、彼は急に彼女の手首を掴み、引き戻した——
海野桜の体が彼の胸に当たった瞬間、平手打ちが飛んだ!
「東山裕、もう触るなって警告したわよ!」彼女は憎しみを込めて叫んだ。「もし触ったら、殺すわよ、んっ——」
唇が突然奪われた!
東山裕は力強く彼女の顔を抱え、激しくキスをした。まるで彼女を食べてしまいたいかのように。
そう、彼は彼女を食べてしまいたかった!
彼女を完全に自分のものにして、どうやって離れられるというのか、どうやって去れるというのか!
東山裕は本当に我慢できなくなっていた。今日は、もう自分を抑えたくなかった。
海野桜は彼のものでしかありえない。もう何も考えたくない、ただ彼女が欲しい!
たとえ全てを失っても、彼女を手に入れなければならない!
なぜなら、本当に怖かったから。彼女が完全に目の前から消えてしまうことが……
「くっ!」東山裕の舌が突然痛みを感じ、激しい動きが一瞬止まった。口の中に血の味が広がる。
しかし彼は止めなかった。ただ一瞬止まっただけで、また激しいキスを続けた。