第348章 あなたと話したくない

東山裕は冷笑いを浮かべた。「なんだ、私が彼に何かしたと疑っているのか?」

海野桜は冷静な表情で言った。「どんな可能性もあり得る。でも、すべてが明らかになるまでは、軽々しく判断はしないわ!」

「そうか、よく聞け、私は関係ない!」そう言って東山裕は立ち去ろうとした。

海野桜は急いで彼を遮った。「まだ話してないわ、おじいちゃんに何を言ったのか。」

東山裕は見下ろすように彼女を見つめ、その瞳は漆黒で、表情も無かった。

海野桜は彼の目に冷淡さを見た。

今の彼は彼女に対してとても冷淡だった。

でも構わない、彼が自分をどう扱おうと気にしなかった。

海野桜は澄んだ目で彼と視線を合わせ、もう一度はっきりと尋ねた。「東山裕、結局おじいちゃんに何を言ったの?それだけ知りたいの。」

東山裕は嘲笑うように口角を上げた。「さっきの言葉が分からなかったのか?!」