海野桜はすぐに気まずくなった。二人が彼女のせいで関係がさらに悪くなるなんて、絶対に避けたかった。
「桜ちゃん、実は東山様に帰ってもらう必要はなかったんじゃない?そうするとちょっと気まずいよ」橋本友香は心配そうに言った。
海野桜は無頓着に答えた。「大丈夫よ、どうせ今は彼に会いたくないし」
「あなたたち二人は...どうしたの?」橋本友香は探るように尋ねた。「なぜ喧嘩してるの?」
海野桜はすぐに東山裕の悪口を言い始めた。
「だって彼があまりにも浪費家なんだもの!」
「浪費家?」橋本友香は驚き、自分の耳を疑った。
東山裕は稼ぎ上手で有名なのに、どうして浪費家なんだろう?
そして彼女は海野桜の不満の数々を聞くことになった。
「友香ちゃん、あなたも知ってるでしょ、今彼の会社は深刻な赤字で、いつ経済危機に直面してもおかしくないのよ。なのに彼ときたら、毎日浪費してるの。この前から次々と私にプレゼントを送ってくるの!車に家に、宝石もたくさん、少なくとも1、2億円分よ。もっとひどいのは、私の名義で数億円も預金したこと!毎日彼を叱っても、まだ送り続けるし、しかも段々エスカレートして、今日なんて飛行機をプレゼントすると言い出したの。彼って浪費家じゃない?ひどすぎない?!」