033 女王

「やっと終わった。本当に疲れた」森田輝は伸びをしながら、半分沈んでいく太陽を見て文句を言った。

「まあまあ、今日の成果を見てごらん。大きな竹かご一つと小さな籠一つ、すごいじゃない」矢崎粟は森田輝を面白そうに見ていた。彼女より二歳年上なのに、まるで子供のようだった。

しかし、森田輝は今日本当にすごかったと認めざるを得なかった。今回の竹かご作りは、材料は番組スタッフが用意してくれて、竹ひごの下処理まで済ませてくれていたとはいえ、大きな竹かごを編むのには数時間かかるものだった。

森田輝は活発で自由奔放な性格なのに、じっと腰を据えて根気強く編み上げ、さらに矢崎粟から小さな籠も任されて完成させたのは、本当に素晴らしかった。

彼らのグループでは、森田輝以外に、男性二人が大きな竹かごを二つ、矢崎粟は経験があるため動きが速く、大きな竹かご二つと模様の綺麗な小さな竹籠を二つ編んだ。

矢崎若菜のグループは基本的に一人一つの竹かごを完成させただけで、しかもどれもゆがんでいて見栄えが悪く、明日町で売れるかどうか分からなかった。

夜、矢崎粟は簡単な料理を作り、小島一馬たちと共に満腹になるまで食べた。

「粟、あなたの料理の腕前はますます上手くなってるわね」森田輝は膨らんだお腹をさすりながら、満足そうな表情を浮かべた。

「最近食欲が増してきて、番組が終わったら絶対にダイエットを命じられるわ。でも、外に出たら粟の料理が食べられなくなるから、きっと食べる気が起きないと思う」そう言って、彼女は悲しそうに首を振った。

「そうだね、粟の料理は本当に上手いよ。君だけじゃなく、番組が終わったら、こんな美味しい料理をどこで見つけられるか分からないよ」小島一馬は石のベンチに座り、後ろに少し傾きながら、矢崎粟の名前を呼ぶ時に少し不自然に、鼻を触りながら、相手が反対したり不機嫌になったりしないのを確認してから、続けて話した。

彼は覚えていた。矢崎粟が最初に言った「私とそんなに親しくないから、そんな親密な呼び方はやめて」という言葉を。

「私を騙してるんじゃないかと疑わざるを得ないわね」矢崎粟は両手で顎を支え、二人を見つめながら、目に笑みを浮かべた。