矢崎粟たちが食事を済ませてしばらく休んでから、スタッフがようやくタスクカードを持ってきた。おそらく矢崎若菜のグループを待っていたのだろうが、そのグループの進行があまりにも遅かった。
矢崎粟はタスクカードを受け取り、素早く目を通して、今日の主な撮影内容を理解した。
林監督は皆が農作業に慣れていないことを考慮して、あまり難しい課題を設定しなかったようだ。もちろん、難しすぎる作業で皆が余計な手間を取ることを心配したのかもしれない。
矢崎粟たちが受け取った任務は、村の高齢者たちの田んぼの除草を手伝うことだった。
この村は比較的辺鄙な場所にあり、村に残っている若い労働力は少なく、そのため多くの高齢者たちは足腰が不自由になっても、まだ農作業を続けなければならない状況だった。