059 美男子の涙

【小島一馬、小島一馬、小島一馬、彼のことで私は泣き死にそう!!】

【泣き死ぬのも当然よね、涙が効果的かどうか確かめるために、本当に泣いちゃったんだから!】

【小島一馬はもうeスポーツ界の毒舌の神様じゃなくて、毒舌美人って呼んだ方がいいわ!泣き顔が女の子より可愛らしいんだから!】

【上の人ひどいわ、どうして矢崎美緒の泣き顔が小島一馬より劣るって言えるの?泣いてなくても小島一馬の方が綺麗なのに!】

【もっと早く味方だって言ってよ、私の長剣を振り上げかけたのに、収めるのが大変なんだから!!】

【正直に言うと、矢崎美緒の今の表情がぼーっとしてるわ、小島美人の絶世の美貌に驚いちゃったのかしら?】

今回は矢崎美緒のファンと小島一馬を嫌う人たちは揃って沈黙した。小島一馬の容姿は本当に非難のしようがなく、悔しそうに泣いている姿さえも矢崎美緒より美しかったからだ。

小島一馬の最も忠実なファンたちは、これらの小島一馬を褒める評価を満足げに見つめ、誇らしげな表情を浮かべた。

矢崎粟は自分の表情を整えた。

今こそ小島美人を救う英雄になるときだ。悪い人たちを追い出すことは彼女に任せておけばいい!

「あなたは間違っていない。人としてあなたのように堂々としているべきよ」矢崎粟は小島一馬の前に立ち、以前彼が彼女を守ったように、彼を後ろに庇った。

「間違っているのは、心の中は暗いくせに、良い人のふりをして、偽善的な態度をとる奴らよ」矢崎粟の言葉は力強く、その眼差しは剣のように鋭く、誰も直視できなかった。

矢崎美緒は先ほどの小島一馬の言葉で既に後ろめたさを感じていたが、今では矢崎粟の視線にさらに耐えられなくなった。

小島一馬は矢崎粟が彼の前に立った時、とても協力的に感謝と喜びの表情を見せた。

その場の雰囲気と相まって、まさに矢崎粟が英雄として美人を救う場面そのものだった。

「矢崎粟かっこいい!」森田輝は興奮して伊藤卓に小声で言った。「急に小島一馬の187センチの身長が無駄に思えてきた。まるで矢崎粟家の可愛い奥さんみたい!」

伊藤卓は口角を引きつらせながら、彼女に注意した。「言葉に気をつけて。今は生配信中だよ。この発言が小島一馬のファンに聞こえたら、矢崎粟が炎上するかもしれない」