矢崎家から帰ってきてから、矢崎美緒はずっと家にいて外出していなかった。この間、矢崎若菜もネット上の世論のため、仕事の一部を断って家で休んでいた。
しかし、二人が同じ屋根の下にいるにもかかわらず、矢崎若菜は矢崎美緒に対して以前のような親密さを見せず、むしろ矢崎美緒が近づこうとすると意図的に避けるようになっていた。
矢崎若菜のこのような態度に、矢崎美緒は駆け寄って叱りつけたい衝動に駆られたが、思いやりのある人物像を維持するため、この怒りを抑えるしかなかった。
昨日、兄の矢崎弘から矢崎粟が自分の事務所を設立したという話を聞いて、矢崎美緒は矢野常にメッセージを送り、矢崎粟を祝福するツイートを投稿するかどうか尋ねることにした。
矢崎美緒がメッセージを送ってから、長い時間が経ってようやく矢野常から返信が来た。【余計なことはするな】