169 レストランでの大道芸

矢野常のグループは矢崎美緒のグループと同じように芸で稼いでいたが、生活は矢崎美緒たちよりも少し良かった。

彼らは直接良いレストランを見つけ、店主は偶然矢野常たちのことを認識していた。

矢野常たちがバラエティー番組を撮影中だと知ると、店内でピアノを演奏させてくれ、お客様に迷惑をかけない範囲で生配信の継続も許可してくれた。

伊藤卓はバイオリンが弾け、チームの臨時ゲストもハープが演奏できた。

彼ら3人は店内で交代で演奏し、一日でお客様からのチップもかなりの額になった。

岡田淳は今日、楽器が演奏できないためステージに立つことはなかったが、暇をしていたわけではなく、レストランの隣のミュージックバーで臨時の歌手として働き、一日の収入も悪くなかった。

彼らの収入を合わせても矢崎粟の一回の試合での稼ぎには及ばなかったが、夜にお金を数えるとき、岡田淳は嬉しそうに笑みが絶えなかった。