「言ってもいいけど、美緒の前では言わないでね」矢崎若菜は彼のうるささにうんざりして、追い払うように言った。「仕事をしないなら、どこか隅っこで待っていなさい」
矢崎政氏は肩をすくめ、涼しい場所を見つけて、こっそりと矢崎粟たちのチームの動きを見守っていた。
矢崎粟が二人のメンバーとホテルの部屋を予約しに行くのを見て、彼は羨ましくてたまらなかった。自分のチームの厳しい預金状況と少ない収入を思うと、矢崎政氏はため息をつかずにはいられなかった。
あの時、矢崎粟をチームに誘えていたらどんなによかっただろう。炎天下でパフォーマンスをして金を稼ぐ必要もなく、もしかしたら矢崎粟との関係も修復できたかもしれない。
矢崎粟たちは部屋を取った後、一時間休憩して体力を回復させてから、任務の計画を立て始めた。