「ねえ、手に持っている桃の花の枝を下ろしてくれない?顔を隠さないでよ!」カメラマンは矢崎美緒のポーズを何度も修正した後、ついに我慢できずに声を上げた。
ポーズに集中していた矢崎美緒はカメラマンに驚かされ、思わず普段使う哀れっぽい表情を浮かべた。
矢崎美緒は大声で怒鳴られたことでカメラマンに罪悪感を感じてほしかったのだが、カメラマンは罪悪感を感じるどころか、彼女がその表情を見せた後に喜んで大声で言った:「そうそう、その表情!そのまま保って!」
「...」矢崎美緒の表情が凍りついた。彼女が望んでいたのはこんな結果ではなく、カメラマンに怒鳴ったことを謝ってほしかったのだ!
【美緒姫のあの表情、笑わせるわ。】
【プロ意識の高いカメラマンだね。姫の可愛そうな演技は無駄だったね。】