234 不運は続く

ここまで話して、矢崎弘は話を終わらせようと思った。

しかし、隣の矢野常が目配せをして、噂の件について、二人が付き合っているのかどうか聞くように促した。

矢崎弘は呆れたが、それでもメッセージを打った。【粟、さっきトレンド入りしてたけど、小島一馬と付き合ってるの?】

彼は直接的に尋ねた。

もし付き合っているのなら、矢野常も諦めがつくだろう。

一方の矢崎粟は、眉を上げて返信した。【なんでそんなこと聞くの?あなたには関係ないでしょ!暇なら自分のことを心配したら?今夜の不運をどう乗り切るか考えたら?】

矢崎弘の性格からすれば、こんなことを気にかけるはずがない。

知りたくても、矢崎弘が直接彼女に聞くことはないはず。今聞いてきたということは、きっと矢野常が一緒にいるに違いない。