「じゃあ、私が矢崎若菜の代わりに厄運を受けたから、彼は三日間は普通に過ごせて、四日目からまた不運になるってことか?」矢崎弘は推測した。
矢崎粟は頷いて、「はい、その後彼はまた不運になります」と答えた。
そう言われて、矢崎弘は安心した。
「当然不運になるべきだ。天は公平なんだな。とことん不運を味わわせてやる」矢崎弘は気楽に言った。
矢崎若菜が矢崎美緒に運気を与えると約束したのだから、矢崎若菜が責任を取るべきだ。
他人のせいにはできない。
本来なら粟ともっと話して、二人の仲を深めたかったのに、矢崎粟は助手に彼を連れて行かせた。
昔話をする気配は全くなかった。
車に乗ってから、矢崎弘は嬉しそうに写真を撮って矢野常に送り、ついでに矢崎粟が自分にどれだけ優しいかを自慢した。