301 お揃いの乗馬服

矢崎粟、小島一馬、藤田川、そして田中凛は、昨日小島一馬がアルバイトをしている店で同じデザインの乗馬服を買いました。

店主は、それぞれの身長に合わせて丁寧に四人分の衣装一式を選び、さらに親切にもマッチするアクセサリーをおまけしてくれました。

支払いの際、店主は彼らに割引をしてくれました。

四人がアーチェリー場に到着すると、次々と乗馬服に着替え、チームは整然として格好良かったです。

矢崎粟は服に着替えると、凛々しい姿でした。

小島一馬が着ると、彼の完璧なプロポーションがより際立ち、さらにかっこよくなりました。

四人それぞれが魅力的で、真っ赤な色が非常に目を引きました。

矢崎若菜と矢崎美緒の二人は昨晩店に乗馬服を選びに行かなかったので、急遽会場外の露店で服を選ぶことにしました。

小島一馬は昨晩グループチャットでメッセージを送り、チームの統一カラーである赤色の乗馬服を買うように伝えていました。

二人は会場外で色々と選んで、やっと良さそうなものを二着見つけました。

しかし、服を着替えて他の四人を見たとき、服の質も デザインも、他の四人のものには及ばないことに気づきました。

四人の傍に立っても、全く見劣りしてしまいます。

矢崎美緒は矢崎粟たちが同じデザインの乗馬服を着ているのを見て、一目で同じチームだとわかりました。統一感があり、帰属意識も感じられます。

一方、彼女と矢崎若菜は安っぽい乗馬服を着ており、この四人には全く及びません。

矢崎美緒は心中穏やかではなく、完全に見劣りしてしまったと感じ、不満げに言いました。「お兄さん、見てよ!彼らは同じユニフォームを着て、私たち二人を仲間外れにしているんじゃない?」

矢崎若菜も不機嫌でした。「まさか、試合が近いのに彼ら四人が私たちを仲間外れにするなんて思わなかった。みんな同じチームなのに、こんなことするなんて良くないよ!」

矢崎美緒は頷いて、「そう、彼らは私たち二人をチームの一員として見ていないのよ」と言いました。

通りがかったファンたちも横でひそひそと話し、矢崎粟たちの服装を褒めちぎっていました。

ファンたちの称賛を聞いて、矢崎若菜はさらに腹を立てました。

彼は矢崎粟たちの前に行き、怒りを込めて言いました。「あなたたちのやり方はひどすぎますよ!」