309 チャンピオンを争う

【粟が注意しないのは正解だ。先ほども誰かが矢崎美緒に警告して、そのチームが残虐な手段を使うと伝えたが、矢崎美緒は気にも留めなかった。】

【勝負への執着が強すぎる。矢崎美緒のような人は好きになれない。】

【親切に警告してくれたのに、矢崎美緒は聞こえなかったふりをして。もし彼女が不運な目に遭っても、全く驚かない。】

【幸い粟は彼女と同じグループじゃなくて良かった!】

コメント欄では、ほとんどの人が矢崎美緒を批判していた。

視聴者たちも矢崎美緒の人柄をより明確に見抜き、彼女をより嫌うようになった。

すぐに、大会は参加申し込みの締切時間となり、主催者は参加するすべてのチームに予選を行うと通知した。

今回の大会は、参加チームが多すぎた。

予選がなければ、大会の時間が2倍に延びてしまう。

主催者は予選のルールを発表した。全チームのメンバーは馬に乗り、競技場を一周する。途中で誰も落馬しなければ合格となる。

チームの誰かが落馬した場合、そのチームの参加資格は直ちに取り消される。

これは馬術に不慣れな人を排除するためでもある。

大会全体が馬上で行われるため、馬を操る基本すらできない者には参加する資格がない。

第一回予選には、50チームが参加した。

予選終了後、32チームだけが残り、この32チームが正式にアーチェリー大会に参加することになった。

対戦相手は抽選で決定される。

各ラウンドで勝利した後、次のラウンドに進むことができる。決勝戦まで進み、最後に勝者が選ばれる。

二つのチームが競技エリアに入ると、場内には移動する的が現れる。

両チームの選手が的に命中させることで得点を獲得できる。

そのため、高得点を取るには、相手チームの射撃を妨害しながら、味方の射撃をサポートする必要がある。

第一ラウンドで、小島一馬が抽選に行った。

彼は実力があまり強くないチームを引き、楽に相手を倒すことができた。

しかし6人は急いで得点を稼ごうとはせず、場内で絶えずフォーメーションを調整し、チームメイト間の連携を育んでいった。

試合終了後も、6人は前の試合での失敗を振り返り続けた。

このように2ラウンドを経て、矢崎粟のチームはベスト8に進出し、メンバーの連携もますます良くなっていった。

ベスト8の試合では、実力の強い相手と対戦することになった。