彼女は憎々しく思った。これは間違いなく矢崎粟の仕業に違いない。
矢崎美緒は竜田実子を見つめ、確信を持って尋ねた。「矢崎粟が呪術を解いたのね?」
竜田実子は彼女に警告した。「今はあなた自身が危ない状態よ。知ったところで何になるの?しばらくの間は、庭で大人しくしていなさい。どこにも行かないで。そうしないと、あなたに残されたわずかな運気も消耗してしまうわ!」
矢崎美緒は全く人を安心させない。
もし彼女がまた勝手に出歩くようなら、竜田実子は強制的な手段を使って、どこにも行けないようにすることも厭わない。
矢崎美緒はそれを聞いて、少し呆然とした。
確かに彼女は自身の身も危うい状態だった。
今の彼女にできることは、恨みを心の中に秘めておくことだけだった。
竜田実子が見つめているのに気づき、矢崎美緒は頷いて言った。「もう外出しないと約束します。竜田おばさん、ご心配なく」