この水晶は、伝説の録画水晶に違いない。
それは録画機のような機能を持ち、人の動きや声をすべて記録して、水晶の中に保存することができる。
水晶が再生され、高橋寛人が話し始めた。
「粟、久しぶりだな。この映像を見ているということは、お前が生死の劫難を乗り越えたということだ。師匠としてお前を誇りに思う。」
「五年前、私はお前が劫難に遭うことを占った。その劫難の中で、お前は天と戦わなければ生き残れない。お前は古い呪術をかけられている。強くなる努力をしなければ、その呪縛から逃れる望みはない。」
「道家協会から物を受け取ったことで、協会についてより深く理解したはずだ。ここで一つ警告しておく。協会の誰も簡単に信用してはいけない。中華街は大きな監獄だ。早く離れなければならない!」