384 宝の地図

藤田川を助ければ、背後にいる者もすぐに浮かび上がってくるだろう。

藤田川はため息をつき、ゆっくりと目を閉じて言った。「私には細かいことまでは占えません。ただあなたが一つの契機だということだけは分かっています。それ以外のことは分かりません。」

占い師は、自分のことを占うことはできない。

もし占ったとしても、天は明確な答えを与えてはくれないだろう。

矢崎粟は眉をひそめた。「それは難しいですね。」すべては手探りでやっていくしかない。

藤田川は目を開き、爽やかに笑った。「大丈夫です。これまで何年も待ってきたのだから、この程度の時間は大したことありません。」

そして、彼は矢崎粟の腰に下げた巾着を見て言った。「おそらく、あなたが玉壁の秘密を解き明かせば、すべてが明らかになるでしょう。」

矢崎粟は彼の視線に気づき、心の中で驚いた。

やはり、先輩の実力は強く、玉壁さえも感知できるのだ。

矢崎粟は尋ねた。「この玉壁について、どのくらいご存知ですか?」

藤田川は答えた。「この玉壁は、あなたの師匠の家に代々伝わるもので、法器の一つです。」

それは矢崎粟も当然知っていた。彼女はうなずいた。

藤田川は続けて言った。「この法器には、吉祥の気があるだけでなく、鍵として一つの扉を開くこともできます。玉壁の中には宝の地図が隠されていて、その場所に行けば多くの宝物が手に入るそうです。」

宝物が何なのか、長年誰も知らない。

しかし、それは人々が玉壁を窺う心を止めることはできなかった。

矢崎粟は少し考えて、「師匠も、中に地図があると言っていましたが、どうやって開くのかは分からないと言っていました。」

すべてが不明確で、さらなる探索が必要だった。

玉壁は代々受け継がれ、それはますます神秘的になっていったが、今日まで誰もそれを開くことができなかった。

悠久の歳月の中で、伝説だけが残された。

矢崎粟はため息をついた。

彼女は突然何かを思い出し、藤田川を見て言った。「先輩、どれくらい生きているのですか?」

藤田川は彼女を見て、声を出して笑った。

矢崎粟がこのことを知りたがるとは、彼にとって意外だった。

彼は笑って、手を差し出した。「自分で見てください。」

矢崎粟は彼の手相を見て、25歳だと分かった。彼女は不思議そうに言った。「おかしいですね。」