433 双方の協力

矢崎粟は直接言った。「私の友達に、養子の姉である川上夕子という人がいるんですが、彼女が数日前に亡くなりました。警察は首吊り自殺と判断していますが、私は彼女の死亡現場の写真を見ました。」

「彼女は随分老けていて、自殺には見えません。むしろ誰かに運気を吸い取られて死んだように見えます。川上夕子の死因を調査していただきたいです。もし他殺なら、早急に犯人を見つけてください。」

鈴村薫は驚いた表情を浮かべ、「本当ですか?」と尋ねた。

彼女は玄学管理所で長年働いており、運気を吸い取ることが人の寿命に影響を与えることを知っていたが、誰もそのような危険な行為はしないはずだった。

一度立証されれば、それは死刑に値する。

矢崎粟は頷いて「本当です、間違いありません」と言った。

あの異様な様子は、どう見ても自殺には見えなかった。

彼女は意味深な目で二人を見つめ、「数日前と比べると、何十歳も老けているんです。でも、このような異常な状況なのに、玄学管理所の人が調査に来ないのは、おかしいと思いませんか...」

川上孝史は気づいて、眉をひそめながら尋ねた。「管理所が意図的に調査を避けていると疑っているんですか?なぜですか?」

彼は率直な性格で、そこまでの裏の考えが浮かばなかった。

鈴村薫は理解して、直接言った。「私たち管理所の人間が、加害者と密かに結託していると疑っているんですね?」

川上孝史は驚いて矢崎粟を見た。「そんなはずがない。管理所は常に公私をきちんと分けているはずです。」

矢崎粟は少し笑って、意味深な目で「どうでしょうね?人がいる所には社会関係や人間関係があるものです。何が起こるかわかりませんよ」と言った。

結局、川上夕子の死後の様子は川上燕でさえ異常に気付いたのだ。

遺体は法医学者にも検査されており、これらの異常は必ず報告されているはずなのに、玄学管理所がどうして気付かないはずがあるだろうか?

今、川上夕子の遺体はまだ火葬されていない。管理所が調査すれば、まだ手がかりを見つけられるはずだ。

川上孝史は頷き、諦めたように言った。「わかりました。戻ったら早速確認します。もしこの事件を担当するチームがなければ、私たち二班で引き受けます。」