矢崎正宗は大股で外へ向かって歩き出したが、頭はとてもはっきりしていた。
彼は決意した。東京に着いたら、必ず国の関係部門に苦情を申し立て、もう一度審査をやり直してもらおうと。
道家協会の門を出ると、矢崎正宗はますます違和感を覚えた。
彼は携帯を取り出し、矢崎粟に電話をかけた。彼女の意見を聞きたかった。結局、矢崎粟も玄学大師だから、きっと自分より経験が豊富なはずだ。
しかし電話をかけてみると、彼は矢崎粟にブロックされていることが分かった。
彼はため息をつき、矢崎泰に電話をかけた。
矢崎正宗は、矢崎泰と矢崎粟の仲が常に良好だということを知っていた。矢崎粟が矢崎家を離れた後も、矢崎泰とは連絡を取り合っていた。
電話が繋がると、矢崎正宗は事の経緯を説明し、矢崎泰に助けを求めた。