418 証拠が揃う

管理人は笑って説明した。「実はこうなんです。我々の協会はこういった事に対して厳しく管理しておりまして、規則に違反した者は協会から追放され、生涯玄学師になることを禁止されます。」

「直接あなた方を支配して運気を奪うのは、社会的影響が大きすぎて調査を招くことになります。矢崎美緒を仲介者として利用する方が、より安全なのです。」

責任も負わなくて済む。

これが最善の策だった。

矢崎正宗は管理人の説明を信じられず、眉をひそめたまま、「なぜ彼は特に我が家を選んだのですか?運気の良い名家は他にもたくさんあるはずです。これは不自然です。」

この点について、管理人はすでに準備していた。

彼は笑みを浮かべながら言った。「この点についても、我々は調査しました。彼が道家協会に入会する前は貧しい家庭で、彼の妹さんは以前矢崎グループでインターンをしていましたが、間もなく会社の幹部に性的暴行を受けたのです。」

矢崎正宗は疑問に満ちた表情で、「インターン?」

管理人は頷いた。「はい、この事件の後、彼の妹さんは自殺してしまいました。そのため、小西大師は矢崎家を恨むようになったのです。彼は矢崎家が一つの命を奪ったと考えているのです。」

ここまで話して、矢崎正宗はさらに困惑した。「彼はその幹部を恨むべきではないのですか?」

幹部個人の品行の問題なのに、矢崎グループとどんな関係があるというのか?

なぜ矢崎家を標的にするのか?

管理人は説明を続けた。「妹さんが亡くなった後も、その幹部は矢崎グループで働き続け、会社から解雇されることはありませんでした。小西大師はそれを非常に不公平だと感じ、恨みを抱くようになったのです。」

矢崎正宗はようやく理解し、表情が重くなった。

管理人は言った。「そのため、彼は長年このことを忘れられず、矢崎美緒という駒を配置したのです。特に矢崎美緒をあなたの家の養女として送り込んだのは、運気を吸収するためだったのです。」

そう言って、彼は資料を矢崎正宗に手渡した。

資料には小西大師の妹の経歴や、彼女が矢崎グループで働いていた期間が詳しく記録されていた。

矢崎正宗はそれを一通り読んだが、不自然な点は見つからなかった。

「小西大師にはどのような処罰を下すのですか?」矢崎正宗は尋ねた。