414 澤蘭子がまた人を害そうとする

矢野寿も疲れた表情で「私も疲れたよ。これからはお母さんのことを、もっと気にかけてやってくれ。じゃあな」

そう言うと、彼は電話を切った。

矢野常は窓際に座り、茫然と座ったまま、しばらく考えてから、携帯を取り出して矢崎粟に電話をかけた。

しかし、かけてみると、ブロックされていることに気づいた。

彼は矢崎粟にメッセージも送ってみたが、赤い感嘆符が表示され、全ての連絡手段をブロックされていたことが分かった。

仕方なく、彼は小さなグループチャットにメッセージを送った。

グループには矢崎弘と矢崎若菜、そして彼の三人だけがいて、このグループは以前矢崎家を訪れた時に作られたものだった。

矢野常は少し考えてから、グループにメッセージを送った。【@矢崎若菜、母が喧嘩した後、気分を害して、呪術王に頼んであなたのお母さんを狙わせようとしています。家族に伝えて、矢崎夫人に気をつけるように言ってください】