夜の尋問の時になって、問題が発生した。
呪術王は罪を認めることを拒否した。
彼は言った。「私の居場所を漏らした人物が誰なのか教えてくれ。その人物に一度会いたい。会った後なら、すべてを白状する。そうでなければ、死んでも何も話さない。」
そう言うと、彼は冷たい表情を浮かべ、一言も発しなくなった。
もし本当に矢崎粟が玄学管理所を助けたのなら、なぜ自分を陥れたのか聞きたかった。二人には何の私怨もなかったはずだ。
鈴村薫は尋問についてよく研究していた。
彼女はこの男の様子を見て、矢崎粟に会うことを固く決意していることを理解した。
川上孝史もいらだちを覚えた。「一体何のために会いたいんだ?相手はお前のことなんて知りもしないのに、会ったところで何になる?」
どんなに説得しても、呪術王は一言も発しなかった。