店に着くと、スタイリストは矢野朱里の顔立ちと容姿に合わせて新しいイメージを作り上げた。
矢野朱里は満足し、スタイリストに施術を任せた。
ヘアスタイリングに午後一杯かかった。
矢野朱里の髪はフレンチウェーブのパーマをかけ、キャラメルレッドに染め、全体の雰囲気が一変した。
続いて、店のメイクアップアーティストが矢崎粟と矢野朱里の二人にメイクを施した。
このメイクアップアーティストは芸能人専属で、腕前は相当なものだった。
メイクが終わり、矢野朱里は鏡の中の自分を見て、こんなにも美しい自分を信じられなかった。
鏡の中の女性は、上質な白磁のような白い肌で、目元は情感たっぷり、鼻筋が通って、妖艶な赤い唇、息を呑むほどの美しさだった。
矢野朱里は巻き髪をかき上げ、魅惑的な桃花眼にも魅力的な輝きが宿り、さらにグラマラスなボディラインと相まって、一目見ただけで男性の血が騒ぐほどだった。
隣のメイクアップアーティストは思わず感嘆して言った:「矢野さん、本当に綺麗ですね。」
この容姿は芸能界でも珍しいものだった。
矢野朱里は微笑んで、「ありがとうございます。」と答えた。
その後、矢崎粟は彼女を連れてショッピングに行き、素敵な服を選んだ。
矢野朱里は可愛いミニスカートやキャミソールなど、彼女の素晴らしいスタイルを完璧に引き立てる服をたくさん買った。
彼女はチャイナドレスも試着し、歩く度に細くて白い脚が透けて見え、とても魅惑的だった。
その手で包めそうな細い腰は、さらに人々の垂涎の的となった。
矢崎粟は彼女の後ろに立ち、「チャイナドレスがとても似合うわ。今の姿は本当に素敵よ。」と褒めた。
華やかで上品で、自然な魅力を放っていた。
以前の矢野朱里は、全体的に地味で、服装もいつもグレー、白、黒の三色だった。
矢野朱里は呆れて言った:「以前もミニスカートやチャイナドレスを着たことがあるけど、森田廣はそれを見るたびに不機嫌な顔をしたから、彼の機嫌を取るためにスーツばかり着ていたの。」
矢崎粟は首を振って、「大丈夫よ、今気付けたんだから。」
矢野朱里は頷いて、確信を持って言った:「そうね、誰かを好きになったり大切に思ったりすることはできるけど、その人のために自分を変える必要はないわ。」