原東の携帯が鳴り、彼は画面を確認した。
そして、渋い顔で矢崎粟に言った。「残りの三人の隊員が追跡を続けた結果、二人の容疑者が死んでいるのが見つかった。」
矢崎粟の目に理解の色が浮かんだ。
背後の人物の冷酷さからすれば、二人を永遠に口封じするのは当然だろう。そうすれば、自分の身元が漏れるリスクはない。
しかし、ただ二人を殺すだけというのは考えにくい。
きっと何らかの偽装工作をしたはずだ。
矢崎粟は尋ねた。「彼らの死因は何だったの?」
原東は深い眼差しで、ゆっくりと語り始めた。「三人が中華街に戻る途中、二人の遺体を発見した。二人の体には符紙が貼られていて、外傷は見当たらなかった。隊員たちは二人を検査科に運んだ。検査科の報告では、この二人は内輪もめで法力を使い果たして死亡したため、体に傷がないとのことだった。」