矢崎若菜の考えもネガティブになっていった。
母親のことはさておき、矢崎若菜自身も早く解放されて、死んでしまえば母親の小言を聞かなくて済むと思うようになった。
そして、矢崎若菜の慰めの言葉を聞いた小林美登里は、毛を逆立てた獅子のように、矢崎若菜を指差して叫んだ。「この不届き者め、他人事のように言って、私がどれだけ苦しんでいるか分かるのか?この不孝者!」
元気を出せだって?どうやって元気が出せるというの?
矢崎若菜は冷ややかに鼻を鳴らした。やっぱりそうだ、母親は彼の慰めを聞いても気分が良くなるはずもなく、むしろ彼を叱りつけるだけだった。
彼ももう我慢できず、皮肉っぽく言った。「あなたのような母親がいなければ、私のような不孝な子供も生まれなかったでしょう。全て母さんの教育の賜物です。」