薬でも法器でも、少しでも痛みを和らげることができれば良いのだ。彼は本当に痛くて死にそうだった。
佐藤大師は心の中で呆れていた。彼は玄学師であって医者ではないのだから、痛み止めなどできるはずがない。
しかし、矢崎正宗が傍らで見ているので、自分のイメージを保たなければならない。さもなければ、どうやって矢崎家で仕事を続けられるだろうか?
しばらく考えた後、懐から玉佩を取り出し、小林瑞貴に渡して言った。「この玉佩が効くかもしれない。試してみてください。」
玉佩には濃厚な吉祥の気が漂っており、災いを避け、害を減らし、さらに寿命を延ばす効果もある。きっと痛みも和らげられるだろう。
小林瑞貴は大股で歩み寄り、玉佩を受け取って懐に入れ、目を閉じてしばらく感じ取っていた。
彼の表情が少し楽になった。「本当に効くんだ。あまり痛くなくなった。」