矢崎美緒は皆の反応を見て、心が凍り、顔の笑みも薄くなったが、すぐに立ち直った。
この人たちが彼女を標的にすればするほど、彼女はもっと番組をしっかり撮影しようと思った。
矢崎弘は空いている席を見つけて座り、矢崎正宗にメッセージを送った。
矢崎美緒もそれを見て座った。
矢崎粟は横目で何かを見つけ、矢崎美緒の手首を見た。それは吉祥の気を帯びた仏珠だった。
これは、背後の人物が矢崎美緒に与えたものに違いない。
もしこの仏珠を手に入れることができれば、その気配を感知して、背後の人物を追跡するのに大きな助けとなるだろう。
矢崎美緒は矢崎粟の視線に気づき、口角を上げた。
この仏珠のおかげで、彼女の顔の痛みは消え、以前より美しくなった。
すぐにスタッフが入ってきて、皆にステージに上がれると告げた。