523 番組効果

小林瑞貴はゆっくりと言った。「私が思うに、矢崎粟の実力は本当に強くて、プロ選手と比べても遜色ないわ」

矢野常も驚きの表情を浮かべ、「そうだね。矢崎粟は確かに上手いし、小島一馬は普段通りの実力を発揮し、田中凛も足を引っ張ることなく、三人の連携が素晴らしかった」

もしかして三人は密かに練習していたのだろうか?

配信を見ていたファンたちは、この試合の勝利を次々と祝福した。

しかし、一部の荒らしは「絶対に裏がある。彼らの実力がこんなに高いはずがない」とコメントを送った。

「そうだ、この三人が勝てるはずがない」

「番組の演出だ!嘘くさい、相手が八百長している」

しかし、これらのコメントはファンたちの称賛の声に埋もれていった。

五分間の休憩の後。

矢崎粟たち三人は第二試合に臨んだ。今回の相手は実力が強く、二人が国際大会に出場した経験があった。

しかし十五分後、矢崎粟たち三人はまた勝利した。

今回の三人の実力は普段以上で、小島一馬はほぼ全ての攻撃が命中し、矢崎粟は二人の後ろについて全体を見渡していた。

田中凛は自分を犠牲にして、多くの攻撃を引き付け、敵に倒されそうになった。

幸い矢崎粟がいたおかげで、助かることができた。

この試合の勝利は矢崎粟たち三人の実力を証明し、相手の一人は試合終了後に小島一馬とハグを交わし、さらにサインまでもらっていった。

司会者が第二試合の勝利を宣言すると、配信は歓声に包まれた。

「粟ちゃん、すごい!」

「また勝った!三人の連携が素晴らしい」

「泣きそう、粟ちゃん本当にすごい」

「小島様は相変わらず小島様、昔と変わらない恐ろしい実力」

「これで荒らしも文句は言えないでしょう?三人の実力は明らかだもの!」

「二試合目も勝利!あと一試合勝てば豪華客船に乗れる。三試合目も勝てますように」

「粟ちゃん頑張れ!小島様頑張れ!」

会場にいた森田輝は立ち上がり、矢崎粟たちに向かって手を振りながら大声で叫んだ。「粟ちゃん最高!凛ちゃん最高!小島様最高!私、みんなを誇りに思います!」

矢野常も立ち上がって、三人に手を振った。

小林瑞貴も傍らに立って「頑張れ!」と一言叫んだ。

矢崎粟の実力に完全に心を打たれた彼は、ゲームが大好きなので、今後従妹に教えてもらって、自分の実力を上げたいと思った。