小島一馬は一発の銃撃で相手の一人を倒し、傍らで火力を引きつけていた田中凛も相手に頭を撃ち抜かれた。
つまり、この戦場に残っているのは小島一馬と矢崎粟、そして相手側の二人だけだ。
相手側に残っているのはスナイパーと戦士で、この二人は攻撃力が非常に高い。
矢崎粟側には小島一馬というスナイパーの攻撃力しか残っておらず、矢崎粟は医療兵で、一目で戦闘力が弱いことが分かる。
チーム編成から見ると、矢崎粟のチームは間違いなく負けるだろう。
もし小島一馬がもう一人倒せれば、勝つチャンスはまだある。
しかし相手の二人は賢く、常に一緒にいて互いをカバーし、小島一馬の射線も避けていた。
小島一馬と矢崎粟はそれぞれ別の場所に隠れていた。
小島一馬は少し考えてから、矢崎粟に連絡した:「俺が先に突っ込んで、できるだけ一人を倒す。君は攻撃のチャンスを探してくれ。」
彼は自分を囮にして、相手を倒そうとしていた。
矢崎粟は「分かった、行って」と返事した。
田中凛は画面を見つめ、両手を強く握りしめ、表情を引き締めた。
最も重要な瞬間が訪れた。
画面上で、小島一馬は隠れ場所から飛び出し、銃を構えて相手に向かって掃射を始めた。
相手も次々と姿を現し、小島一馬に向かって攻撃を仕掛けてきた。
小島一馬は戦士を狙い、その頭部に向かって発砲した。「バン!」
銃声の後、相手の死亡が宣告された。
しかし小島一馬も相手のスナイパーに撃たれ、死亡表示が出た。
現場には矢崎粟と相手のスナイパーだけが残された。
画面を見ていた人々は失望して首を振った。この試合は矢崎粟のチームが負けるだろう。
相手にはまだ主力が残っているのに対し、矢崎粟はただのサポート役で、彼女は必ず相手に殺されるはずだ。
相手のスナイパーは笑みを浮かべながら、隠れ場所から素早く移動し、矢崎粟の隠れ場所を探し始めた。
しかし彼が移動している時、その姿が現場で察知された。
矢崎粟は元の場所に伏せたまま、ある方向に向かって一発発砲した。「バン」
相手のスナイパーは心臓に一発を受け、即座に倒れ、死亡退場が宣告された。
この試合は矢崎粟のチームが勝利した!
配信を見ていた観客たちは全員呆然とし、何が起きたのか全く理解できなかった。
【勝った?】