574 家宝

矢崎粟と矢崎泰、そして矢崎弘もグループを持っていて、一つ多くても構わない。

ソファに座って、矢崎粟は携帯を取り出し、矢野常たち三人の携帯にハッキングして、保護システムを設置した。これで三人の携帯は侵入されることはなくなる。

三日後、矢崎政氏と森田廣の法器も完成して送り出され、矢崎粟は撮影に専念し続けた。

撮影現場で、矢崎粟は赤いドレスを着て、80年代風のビッグウェーブをかけ、一挙手一投足が魅惑的だった。

その日の撮影が終わった後、監督は矢崎粟を呼び止め、会いたい人がいると言った。

個室に着くと、矢崎粟は監督の他に、少し疲れた様子の中年女性がいることに気付いた。

その女性は40歳くらいで、チャイナドレスを着て、顔には微笑みを浮かべ、とても上品な雰囲気を持っていた。

監督が立ち上がって紹介した。「粟、こちらが岡本脚本家です。この作品は彼女が書いたものです。岡本脚本家があなたに助けを求めたいことがあるそうです。」