603 苦情を訴える

矢崎若菜の話を聞いて、小林博は少し戸惑い、力が入らない感じがした。

彼は眉をひそめて言った。「僕は海外にいるのに、どうやって美緒の面倒を見ればいいんだ?美緒の面倒を見ることさえ嫌なのか?」

矢崎若菜はいつからこんなに冷酷になったのだろう?これはおかしい。

矢崎若菜はため息をつき、悲しげな声で言った。「面倒を見たいのはやまやまだけど、本当に手の施しようがないの。兄さんは会社の仕事で忙しいし、矢崎政氏はここ数日高熱を出してるのよ!私たちが行っても、あなたほど細やかな気配りはできないわ。東京に戻って美緒の面倒を見てあげて!あなたなら、きっと戻って来られる方法があるはずよ。」

彼はすべての関係を断ち切り、矢崎美緒との関わりを完全に絶とうとしていた。

小林博は何かがおかしいと感じ、無意識に一瞬躊躇した。「お前たちは本当に役立たずだな。美緒の面倒も見られないなんて。俺が戻らなきゃならないなんて。いっそのこと美緒を俺たち小林家の養女にしたらどうだ。お前たちには兄として相応しくない!」