642 洞窟に入る

矢崎弘は心配そうな顔で尋ねた。「今からどこへ行くの?外は危ないから、一緒に行かせてよ!」

本当に危険な目に遭ったら、彼なら少しは役に立てるはずだ。

矢崎粟は玄学の実力も強く、身体能力も優れているが、一人で夜中に山に入るのは、あまりにも危険すぎる。

実際、彼は矢崎粟に夜中の外出を止めさせたかったが、彼女に口出しする権利も立場もなかった。

矢崎政氏と矢崎若菜も言った。「粟、どこへ行くの?私たちも一緒に付いていくよ。」

人数が多ければ、それだけ安全性も高まる。

矢野常も立ち上がり、期待を込めて矢崎粟を見つめた。

矢崎粟は目の前の痩せた数人を見渡して言った。「あなたたちを連れていくより、一人で行った方がマシよ。あなたたちは足手まといになるだけ。自分たちの実力がわかってないの?私は行くわ。好きにしていて、ついて来ないで。」