692 霊鉱を国に引き渡す

別荘に戻ると、小林美登里はまた矢崎美緒に三百万円の小遣いをあげた。

矢崎美緒は部屋に戻ると、背後の人物にメッセージを送った。【今日の計画は失敗したのね?次は何をすればいいの?】

すぐに相手から返信が来た。【今は動かず、小林美登里を洗脳し続けて、小林家と矢崎粟を憎ませるように。】

矢崎美緒はメッセージを読むと、すぐに削除した。

彼女は冷たい表情で呟いた。「必ず矢崎粟に代償を払わせてやる。矢崎粟、覚えておきなさい!あなたはいずれ私の敗北者になるわ。」

……

矢崎粟は小泉西に病院の玄関まで送られた。

矢崎粟は財布から古銅貨を取り出した。この銅貨には吉祥の気が宿っており、小林瑞貴の枕元に置けば、呪虫は自動的に睡眠状態になるという。

そうすれば、呪虫は小林瑞貴を傷つけることができなくなる。