河野晃は鬼頭翼に向かって言った。「神盗派は甘んじるのか?俺と一緒に矢崎粟を倒さないか?」
彼が連れてきた十人は、いずれも精鋭の戦士だった。
十人の攻撃も矢崎粟によってあっさりと防がれ、予想通り、この霊石鉱は矢崎粟に独占されることになりそうだった。
もし二つの流派が手を組めば、わずかな転機があるかもしれない。
しかし鬼頭翼は首を振り、笑いながら言った。「ご存知の通り、我が神盗派は国と対立することはない。この霊石鉱は国のものだから、我々神盗派は当然手を出すことはできない。」
巻き込もうとしても、無理だ。
彼だって馬鹿じゃない!
それに、妹のアイドルに手を出すわけにもいかない。
「お前たちは臆病者だ!」河野晃は袖を振り払い、怒鳴った。
しかし、もう前に出る勇気もなかった。もし矢崎粟に傷つけられでもしたら、門主の座から降りることになる。