吉田恭一は早く事件を片付けたいと思い、自ら小島家に行って小島おじい様に謝罪しようとした。
岡本秋生は歯ぎしりするほど怒り、心中で極度に不満を感じていた。
「上からの意向」というのは、きっと吉田恭一この老人が原東を庇い、原東に恩を売りたいのだろう。
なぜ吉田課長はこんなに偏っているのか!彼は納得できなかった。
彼、岡本秋生と原東を比べて、一体どこが劣っているというのか、なぜ吉田恭一は彼を候補者に選ばないのか?
「他に用件はありますか?なければ戻ってください。私は仕事を続けなければなりません」吉田恭一は書類を手に取り、追い払うように言った。
吉田課長のこの態度を見ると、原東を守る決意が固いようで、岡本秋生の心はさらに苦くなった。「お先に失礼します」
この言葉を残し、彼は外へと向かった。