中庭にて。
矢崎粟はセプターを強く握り締め、両足が震え始め、両目も真っ赤になっていた。
彼女の体内の法力はすでに大半を失っており、法力で邪気と対抗するのは本当に困難で、邪気を抑制するには多くの法力が必要だった。
霊石を持っていても、補充が間に合わない。
テーブルの上の法器は、あまりにも多くの邪気を吸収したため、もう動作が停止しそうだった。
小蛇と蔓も地面に倒れ込み、体が一回り膨れ上がり、もう吸収できない状態だった。
彼らは皆、精一杯頑張った。
このまま無理を続ければ、体が爆発してしまうかもしれない。
矢崎粟は密かに思った。先輩が頑張って早く秘術を完成させ、中華街を取り戻してくれることを願う。そうでなければ、彼女も法力不足で気を失ってしまうだろう。
しばらくすると、その邪気の柱がまた一回り太くなり、空へと向かっていった。