道井は赤い光の物質から出ようと試みたが、数歩進んだだけで赤い物質に触れると、体中に激しい灼熱感が走った。
彼は思わず叫び声を上げた。「これは一体何なんだ?」
玄学師である彼が、なぜこんなものに傷つけられるのか?
森村邦夫は赤い光の物質を見つめた。物質には灼熱の力が宿っているのが見て取れ、思わず胸が沈んだ。
この赤い光は一体何なのか?
彼もそっと指で赤い光の物質に触れてみると、指が急速に水疱を形成し、肉が焼け落ちそうになった。
しかし、特殊部隊の隊員たちは赤い光に触れても、何の異常も見せなかった。
藤田川は命令を下した。「移動!」
「はい!」
数名の特殊部隊員がすぐに装置を取り出し、空中の物質を動かして彼らに向かって攻撃を仕掛けた。
森村邦夫は眉をひそめ、心中で意外に思った。
このハイテク装置が本当に彼を傷つけられるとは思わなかった。
しかし、彼はそれほど恐れてはいなかった。
十分な速さで動けば、これらの物質も彼に近づくことはできない。
この区域から逃げ出せさえすれば、この連中を殺すことができる。
彼は赤い区域の中を移動しながら、できるだけそれらの物質に触れないよう、自分の消耗を最小限に抑えようとした。
さらに法力で凝縮させた剣を使って、赤い物質に向かって振り回した。
しかし、他の者たちはそれほど強くなく、皆赤い物質に焼かれ、転げ回って悲鳴を上げ、見るに堪えない状態だった。
最も悲惨な叫び声を上げていたのは堀信雄だった。
彼は全く動くことができず、ただ赤い物質に焼かれるがままで、悲痛な叫び声を上げ続けた。
その時、藤田川は手の銃を構えた。
この銃は霊石で強化された特殊な銃で、発射される弾丸は通常の弾薬ではなく、法力を吸収する力だった。
森村邦夫は避けようとしたが、気付かないうちに腹部に弾丸が命中した。
彼は思わず冷気を吸い込んだ。
丹田の辺りから法力が吸い取られ、その法力は空中に散っていくのを感じた。
「これは一体何なんだ?」森村邦夫は目を白黒させながら、怒りの声で藤田川に問いかけた。
世の中にこんな不思議な銃があるものか?
この銃は体内から法力を吸い出し、玄学師のエネルギーを減少させることができる。
これはあまりにも常識外れだ。