784 赤い物質

道井は赤い光の物質から出ようと試みたが、数歩進んだだけで赤い物質に触れると、体中に激しい灼熱感が走った。

彼は思わず叫び声を上げた。「これは一体何なんだ?」

玄学師である彼が、なぜこんなものに傷つけられるのか?

森村邦夫は赤い光の物質を見つめた。物質には灼熱の力が宿っているのが見て取れ、思わず胸が沈んだ。

この赤い光は一体何なのか?

彼もそっと指で赤い光の物質に触れてみると、指が急速に水疱を形成し、肉が焼け落ちそうになった。

しかし、特殊部隊の隊員たちは赤い光に触れても、何の異常も見せなかった。

藤田川は命令を下した。「移動!」

「はい!」

数名の特殊部隊員がすぐに装置を取り出し、空中の物質を動かして彼らに向かって攻撃を仕掛けた。

森村邦夫は眉をひそめ、心中で意外に思った。

このハイテク装置が本当に彼を傷つけられるとは思わなかった。

しかし、彼はそれほど恐れてはいなかった。

十分な速さで動けば、これらの物質も彼に近づくことはできない。

この区域から逃げ出せさえすれば、この連中を殺すことができる。

彼は赤い区域の中を移動しながら、できるだけそれらの物質に触れないよう、自分の消耗を最小限に抑えようとした。

さらに法力で凝縮させた剣を使って、赤い物質に向かって振り回した。

しかし、他の者たちはそれほど強くなく、皆赤い物質に焼かれ、転げ回って悲鳴を上げ、見るに堪えない状態だった。

最も悲惨な叫び声を上げていたのは堀信雄だった。

彼は全く動くことができず、ただ赤い物質に焼かれるがままで、悲痛な叫び声を上げ続けた。

その時、藤田川は手の銃を構えた。

この銃は霊石で強化された特殊な銃で、発射される弾丸は通常の弾薬ではなく、法力を吸収する力だった。

森村邦夫は避けようとしたが、気付かないうちに腹部に弾丸が命中した。

彼は思わず冷気を吸い込んだ。

丹田の辺りから法力が吸い取られ、その法力は空中に散っていくのを感じた。

「これは一体何なんだ?」森村邦夫は目を白黒させながら、怒りの声で藤田川に問いかけた。

世の中にこんな不思議な銃があるものか?

この銃は体内から法力を吸い出し、玄学師のエネルギーを減少させることができる。

これはあまりにも常識外れだ。