藤田川は微笑んで、「私は少し武術を練習しただけです。もう時代に追いつけなくなってしまいました。あなたたちの方がもっと凄いですよ」と言った。
現代の様々な格闘技は、藤田川の目を見開かせた。
もし矢崎粟と藤田川が法力を使わずに戦うとしたら、藤田川は矢崎粟に勝てる自信がなかった。
二人が古戦場に完全に入ると、目の前には地面に横たわる白骨と鎧が散乱していた。
鎧のスタイルから見ると、この古戦場は七、八百年前のものだった。
地面には最も原始的な矢と槍が残されていた。
大刀もいくつかあった。
二人が歩いていくと、多くの戦馬の白骨が見え、骨の上に骨が重なり、不気味な光景だった。
古戦場の中央に入ると、矢崎粟は地面に倒れている数人の玄学師を見た。これらの玄学師は法力を使い果たし、かすかな呼吸以外は死人と変わらない状態だった。
森村邦夫と彼の弟子の道井、そして他の二人が地面に座って瞑想していた。彼らの顔色も非常に青白かった。
四人の中央には、深い亀裂があった。
絶え間なく邪気と凶気を放出しており、四人はもう限界に近いようだった。
矢崎粟たち二人の足音を聞いて、森村邦夫は急に目を開き、喜色満面で言った。「私たち四人はもう持ちこたえられそうにありません。あなたたちが来てくれて良かった」
「ふん」藤田川は淡々と返事をし、数人から二メートルほど離れた場所で立ち止まった。表情からは喜怒は読み取れなかった。
矢崎粟は進み出て、森村邦夫たちの周りを見回し、亀裂の奥を感知してみたが、何も言わなかった。
森村邦夫は我慢できずに矢崎粟に尋ねた。「粟、早く手伝ってくれ。師伯の法力がもうすぐ尽きてしまう。来てくれないと、師伯がもう持たないんだ」
「へぇ?本当ですか?」矢崎粟は嘲笑いながら、興味深そうに森村邦夫の表情を観察した。
森村邦夫の演技の才能は意外なものだった。彼の顔には苦痛と疲労が浮かんでいたが、後ろめたさは全くなかった。
森村邦夫の表情が少し険しくなった。「それはどういう意味だ?」
矢崎粟は笑って言った。「あなたたちの演技はかなりリアルですね。この邪気を放出している亀裂もとても本物らしい。小道具部門に応募したらいいんじゃないですか?それで稼げるかもしれませんよ」