786 束縛

彼女は玄学界に銃器による規制を設けることに、それほど抵抗はなかった。規制がなければ、異能力を持つ者たちが人を殺すことを好き勝手にし、自分が人より優れていると思い込むだろう。

呪術師の藤村邦夫のように、彼の目には一般人の命が草のように軽いものだった。

武器による抑制がなければ、このような人間は畏れを知ることはないだろう。

矢崎粟は規制を恐れず、悪意も持っていないため、当然社会がより平和になることを望んでいる。

森村邦夫のような悪意を持つ者だけが、武器による規制を恐れるのだ。

「お前は甘すぎる。もし玄学管理所がお前を攻撃するようなことになったらどうする?」森村邦夫は重々しく言った。

矢崎粟は首を振って、「なぜ私を攻撃するの?私はもともと玄学管理所の一員よ。彼らがなぜ自分たちのメンバーに銃を向けるの?」