一晩の時間はあっという間に過ぎ、小島一馬は矢崎粟の気持ちが安定していて、ネット上の出来事で落ち込んでいないのを見て安心した。
翌日、小林美登里の別荘にて。
矢崎美緒は部屋でお金を数えていた。昨夜、彼女は一晩中かけて知り合いから三億円を借りていた。
残りの二億円が、どうしても集まらなかった。
仕方なく、矢崎美緒は自分のバッグやアクセサリーを売って、一億円を手に入れた。
残りはあと一億円。
矢崎美緒は海外の以前関係を持った男性たちに電話をかけ、お金を借りた。
昼食を済ませた後。
彼女は全額を監督から指定された口座に振り込み、やっと安心して昼寝をすることができた。
矢崎粟は携帯で確認すると、口角が上がった。
網を引く時が来た。
夜になり、矢崎粟は矢崎美緒が過去十数年間、実母の本田水鳥と密会していた写真を全て情報サイトに送った。