掃除のおばさんが向かいのドアを開けた。
開けた瞬間、部屋から微かな助けを求める声が聞こえた。矢崎美緒の声のようだった。
記者たちがカメラを担いで次々と部屋に押し入った。「早く入れ!」
「撮れ!」
「大スクープだ!」
先に入った数人の男たちは目を輝かせ、カメラを手に矢崎美緒を狂ったように撮影し始めた。
椅子に縛られていた矢崎美緒は泣きながら叫んだ。「助けて!」
記者たちはカメラを止めることなく撮影し続け、最後は掃除のおばさんが矢崎美緒を救出したが、裸の姿を全て撮られてしまった。
矢崎美緒は泣き疲れて力が抜けていた。
記者たちは最後に掃除のおばさんが呼んだ警備員に追い出され、矢崎美緒は布団に隠れ、すっかり魂が抜けたようになっていた。
このスクープは、すぐに記者たちによって記事にされ、部屋に入った二人の男性についても詳しく書かれた。