安藤昭は小声で言った。「この人は中華街の技術の達人だよ。予約を取るのに苦労したんだ。侮るなよ。世界のハッカーランキングでも上位5位に入ってるんだから」
矢崎美緒は疑わしげな表情で「本当にそんなにすごいの?」
しばらくすると、烈狼は大声で叫び、二人の方を喜びに満ちた目で見つめた。「侵入の痕跡を見つけました!早く見てください」
矢崎美緒は驚いて、急いで近寄った。
まさか本当に彼女の携帯が監視されていたの?
矢崎美緒がパソコンの画面を見ると、見覚えのあるIPアドレスがいくつか表示されていた。
「これが矢崎さんの携帯を監視していたアドレスです。一つは道家協会の敷地内、もう一つは中華街近くの山の上にあります。この二箇所からあなたの携帯の画面を頻繁に閲覧していました」烈狼はにこやかに矢崎美緒に告げた。