これらの薬膳は矢崎粟が何度も試作を重ね、最高の薬材を使って作り上げたもので、味も良く効果も抜群で、矢崎粟の心血が注がれていた。
兄たちに対しても、矢崎粟は非常に気遣っていた。
彼女は矢崎若菜と矢崎政氏に早寝するよう促し、時間通りに寝るよう催促していた。
この期間、矢崎粟の目には愛情と温かさが宿り、家族に対して心の底から尽くしていた。
小林美登里は考えてみた。これらの出来事は全て矢崎粟が矢崎家と決裂する前に起きたことで、全て事実だった。
彼女はさらに矢崎美緒を観察した。
この期間中、矢崎美緒は養母とも一度会い、どうやって矢崎粟を矢崎家から追い出すかを相談していて、それを聞いた小林美登里は我慢できないほど腹が立った。
矢崎家に戻ってから、矢崎美緒も見せかけの気遣いをしていた。